冬場に多い子どもの脱水症と対策について
暑い夏は、汗も多量に出て、のどが渇くので水分が欲しくなります。
しかし、冬場は汗どころか、寒さでトイレにも行きたくないので、水分を
あまり摂らない方も多いようです。
では、本当に冬場は水分を少なめにしても良いのでしょうか?
また、小さな子どもは冬場に脱水症が多いと聞きますが本当なんでしょうか?
脱水症ってなに?
まず「脱水症」は危険と聞きますが、どういう状態を指し、どうなるのでしょう?
「ヒトの身体は水で出来ている」と度々CMなどでもあるように、成人の身体の
6割が水分(体液)で創られています。
更に、新生児や幼児を含む子どもは、この比率は大きく(7~8割)なります。
体液は、水と電解質(ミネラル)で構成されており汗などで体液が失われたとき、
また、体液の供給が不足したときに起るものが「脱水症」です。
■脱水症になると、
・軽度:口の中が渇いたようになり、めまいや揺らつきなどの症状がでます。
・中度:口の中が強く渇き、唾液や尿の量が激減します。
・重度:意識障害、けいれん等を引き起こし、更に昏睡や錯覚幻覚等の症状
が表れ、最終的には命に関わることもあります。
冬場に多い子どもの脱水症
小さな子どもは、前項のような症状があっても脱水症を起こしているのに自覚が
ないこともあります。
最大の原因は、遊びに夢中になって身体の異常に無頓着になるからと考えられます。
さて、子どもが脱水症を起こす月は、1年間の内で何月だと思いますか?
一般的に私も含め多くの方は「8月」と自信満々に答えるでしょう。
しかし、2010年のアンケートによる調査結果によると、かなり意外な結果でした。
では、結果を発表します・・・・・
1位は、なんと『2月』?!
その後は、2位「1月」、3位「8月」、4位「7月」、5位「12月」でした。
もはや、驚きの事実です。
なぜ冬場に多い?
その原因として最も多かったのが「風邪をひいたとき」です。
発熱・嘔吐・下痢といった症状が脱水症を引き起こすことが多いので、
風邪やインフルエンザが流行る冬場は、特に脱水症への注意が必要です。
また、なぜ?子ども(特に乳児・幼児)は脱水症になりやすいのでしょう。
〔1〕身体の水分量が大人より多い
⇒水分量は、約7~8割と非常に多く、またそれだけ多く必要なため、
1度に多くの水分を排出すると脱水症になりやすくなります。
〔2〕水分の調整機能が未発達
⇒大人に比べると未発達な機能があるため脱水を起こしやすい。
〔3〕新陳代謝が活発
⇒新陳代謝により見えない汗が多いため、身体の水分を失いやすい。
〔4〕免疫力が低くウイルスや細菌が入りやすい
⇒大人に比べ免疫力が低い(弱い)ため、ウイルスや細菌が体内へ入ることが多い。
また、胃腸が弱く嘔吐・下痢により、体内の水分を失いやすい。
子どもの脱水症の対策は
発熱や嘔吐・下痢などの症状の場合、くれぐれも脱水症に注意します。
特に「39℃以上の熱」、「日に6回以上の下痢」、「泣いても涙がない」、
「皮膚や口・舌が乾燥している」、「機嫌が悪い」、「顔色が悪い」などの
症状が見られたら、脱水症が進行している可能性があるため、出来るだけ
早く小児科へ受診するようにしてください。
水やお茶を欲しがる(飲める)ようであれば、飲めるだけ飲ませます。
なお、出来るだけ何回にも分け少しづつ飲ませ続けることが重要です。
まとめ
私が幼かった時の記憶では、高熱が出て食欲も無かったとき、母が食べさせて
くれた「すりおろしたリンゴ」は、本当においしくて嬉しかった思い出です。
このことが結果的に、脱水症から救ってくれたんだなと思います。
そういえば、最近「すりおろしリンゴ」って食べたことないですね。
久しぶりに今度やってみることにします。
拝
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